原発も再エネも信じられない。その時見つけた“第3の道”

知らんけど

信じられないという違和感から始める

原発は事故のリスクが大きすぎる。再エネは、なんだか理想だけが先行している気がする。

そう感じることは、情報が足りないからでも、知識がないからでもありません。 むしろ、今ある情報をちゃんと見ているからこそ、「信じきれない」と感じるのだと思います。

今回は、原発も再エネも信じきれないという立場を率直に語りながら、その中で見えてきた“第3の道”について考えます。


原発は、理屈よりも現実が追いついていない

  • 原発の経済性や安定性は、「想定通りに40年安全運転ができる」ことを前提にしています。しかし、実際にはその“前提”が甘く見積もられているケースが多く、稼働率の低下や停止リスクを十分に織り込んでいないことが問題です。

さらに、原発の稼働が終わった後には、莫大な廃炉費用や放射性廃棄物の最終処分という課題が残ります。これらのコストは技術的・制度的に未解決であり、簡単に「見積もれるもの」ではありません。

そして何よりも、私たちは福島第一原発事故という“現実に起きた最悪のケース”を経験しました。約22兆円にのぼる損害と、数十年にわたる廃炉・除染作業の現場を見てきた今、たとえ技術が進んでも、再稼働を「当然のこと」として受け入れることはできません。

原発を支える理屈は、頭ではわかる。けれど、現実がそれを裏切っているように見えるのです。


再エネは、きれいすぎる“正義”が疑わしい

  • 森林伐採や景観破壊、地域住民との軋轢は、特にメガソーラーや大規模風力発電所の建設計画で顕著です。自然保護区域や山間部の開発が進められ、地元住民の生活環境や景観が損なわれることから、反対運動や訴訟に発展するケースもあります。

また、FIT(固定価格買取制度)や補助金をめぐっては、投資会社やブローカーによる利益優先の参入が相次ぎ、「再エネバブル」とも言える利権構造が生まれています。これにより、本来のエネルギー転換の理念が形骸化しているようにも見えます。

さらに、再エネは発電が不安定で、天候や時間帯に左右される特性があります。それに対応するための蓄電技術や送電インフラ(系統連携)の整備は、現時点ではまだ発展途上であり、「主力電源」としての完成度には課題が残っています。

本当にクリーンで持続可能な道ならいい。でも、それが“信じなければいけない理想”として語られていることに、私は違和感を覚えます。


どちらも信じられない。その時、火力に目が向いた。

原発でも、再エネでもない。 「今この電気を、誰が作っているのか?」

調べていくと、それは“火力発電”でした。しかも、かつての「汚い電源」ではない。

🔹 火力の進化とは?

  • GTCC(LNGガスタービン複合発電):LNG(液化天然ガス)を使った発電方式で、発電効率は世界最高水準の60%超。日本では姉崎火力発電所などで導入されている。
  • IGCC(石炭ガス化複合発電):石炭をガス化して発電に使うことで、従来の石炭火力に比べてCO₂排出を約15〜20%削減。福島県の大崎クールジェンプロジェクトなどで実証が進む。
  • 水素・アンモニア混焼技術:通常の燃料に水素やアンモニアを混ぜて燃焼させることで、CO₂をほとんど排出しない発電が可能に。JERAや三菱重工が国内外で商用化に向けた試験を行っている。

日本の技術は、この分野で世界最高水準です。


なぜ火力は語られてこなかったのか?

  • 「火力=環境破壊」という単純なレッテルは、石炭火力の時代に根付いたもので、いまだに“悪者扱い”されがちです。現在の高効率火力発電がCO₂削減や混焼技術で進化しているにもかかわらず、その評価は遅れています。

また、カーボンクレジットや国際的な排出取引制度では、発電時のCO₂排出量そのものが評価基準となるため、「将来のゼロエミッション技術」や「段階的な削減努力」が正当に評価されにくい構造になっています。

さらに、原発は“技術で安全を制御できる”という論理、再エネは“自然エネルギーで未来を変える”という希望が語られやすく、火力にはそうした“わかりやすい物語”が欠けています。結果として、火力は事実上主力でありながら、メディアや政策論争の場では背景に押しやられてきました。

エネルギー政策の議論には、「再エネ=善」「原発=必要悪」「火力=時代遅れ」といった、
あまりにもスッキリしすぎたフレームが使われがちです。
でもそれ、本当にそんなにシンプルに考えていいのか?

👉 詳しくは、過去記事『オーバーシンプリフィケーションとは?|単純化の心理と人間的真理の構造』でも掘り下げています。

現実には火力が日本の電力供給の約7割を支えているのです。


ひとつの考え方:「火力でつなぐ」

原発でもなく、理想だけの再エネでもなく、 「現実的に動き続けている火力」に目を向けると案外希望が見えてきます。

火力は完璧ではありません。 でも、「問い続ける時間」「新しいエネルギーにしっかりとした裏付けが整うまでの時間」を稼ぐための選択肢として、「火力は猶予」が最も誠実に見えるのです。


あなたは、今どんなエネルギーを選びますか?

共感でも、疑問でも。 今のあなたの考えを、聞かせてもらえたら嬉しいです。

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