ジャーナリングとは、手帳やノート等に自分自身の感情や思考、日々の出来事など頭に浮かんだことを、ありのままに書き留める習慣です。
書く瞑想とも呼ばれ、自己認識の向上や、ストレス解消、創造力の向上のほか、数々の効果が認められています。
特にストレス解消効果は大きく、自分自身の感情や思考を整理することで、心身のバランスを良好に保つことに役立ちます。
ジャーナリングは、企業にも注目されています。
マイクロソフトやグーグル、フェイスブックなど大手の企業では、社員によるジャーナリングの取り組みを推進して、生産性向上につなげています。
そこで、今回この記事で、ジャーナリングの効果と具体的なやり方について確認していきます。
ジャーナリングの効果

ストレス軽減
ジャーナリングは、ストレスを軽減する効果があるとされています。
例えば、1990年代に行われた研究で、がん患者にジャーナリングを取り入れたグループは、取り入れなかったグループに比べ、ストレスレベルが低下したという報告があります。
過剰なストレスは、倦怠感、疲労感、不眠症等、精神への影響ばかりでなく、頭痛、眼精疲労、肌荒れ等、身体の不調、また、自己嫌悪、自信喪失、破滅願望、他、感情へも悪影響を与えるためコントロールが必要です。
自己認識の促進
ジャーナリングは、自己認識の促進を可能にします。
自己認識は、自己理解や自己受容といった、個人的な成長に関連する重要なプロセスであり、ジャーナリングは、これをサポートしてくれます。
アドラー心理学では、自己肯定は必要ではなく、必要なのは自己受容であると言います。
自己受容とは、誰にでもそれぞれにある劣等性も含めて、ありのままの自分をまるごと受け入れる思考のことです。
劣等感をこじらせることなく、それを成長のバネにするような健やかな精神状態へと促すカウンセリングで使われている考え方です。
健康的な生活習慣の促進
ジャーナリングは、身体的な健康や睡眠の質、免疫系の機能を改善させると言われています。
さらに、健康的な行動も促してくれます。
例えば、ダイエットや運動の目標を設定し、経過を記録することができるため、健康的な生活習慣の維持につながります。
創造性の向上
ジャーナリングは、創造性を向上させてくれます。
ジャーナリングで、アイデアの発想が促進され、創造的な問題解決能力が高まることが分かっています。
認知的な制限の緩和
ジャーナリングで、自分に課した評価や、社会的な役割などによって、自ら制限をかけている思考や行動のパターンのブロックを緩和することができます。
過去の出来事の整理
ジャーナリングは、過去の出来事を再評価し、その出来事に改めて自分にとっての意味づけをすることができるため、心理的な回復や問題解決につながると言われています。
精神的な健康の改善
うつ病や不安障害、PTSDなどの精神的な問題に対する治療法としても有効で、ジャーナリングによって、感情の調整や自己観察が促進され、自己のコントロールが高まることで、精神的な健康の改善につながると考えられています。
挫折せず上手くいくジャーナリングのやり方

では、ジャーナリングの習慣化の手順です。
手帳やノートの用意
手帳やノート等を用意します。
また、お気に入りのペン等もアイテムとして重要かもしれません。
気に入ったものを使うと、書く習慣をつけるにも良い影響があります。
手帳やノート類は、記録が時系列になりますが、A4コピー用紙とクリアファイルを使い、テーマ毎に分類して保管するのもアイデアです。
スマホやパソコンを使用する方法も
最近では、スマホやパソコンを使ってジャーナリングを行う人も増えています。
スマホのアプリやパソコンのソフトを使った手軽さが必要か、手帳やノートを使ってゆったりとした時間を作って取り組むか、自分に合ったやり方を試して見つけましょう。
時間の設定
毎日同じ時間に書くと習慣化しやすくなります。
まずは、毎朝、または、毎日寝る前に10分間書く、などと設定すると良いようです。
テーマの決定
それでは、書く内容を決めましょう。
例えば、次のようなテーマを設定してはどうでしょうか。
・日々の出来事
・自分自身の感情や思考
・目標や夢
・自分自身の長所や短所
・日々の感謝や反省
・今日(明日)やりたいこと
書き始める
脳では、無意識下でも、様々な思考と、それに伴う感情を自動で巡らせています。
テーマに沿って、今、頭に浮かんでいること、感じていることに注意を払い、集中して、ありのままを書き出すようにします。
書き出すことで、思考の整理が先へ進むようであれば、それも続けて書き留めていきます。
もし、ペンが捗らない場合には、以下がヒントになるかもしれません。
①ライティングセラピー
怒りや哀しみ、悩みや後悔や不安や愚痴といった、マイナスの思考や感情に焦点を当てて、それにまつわる思いのたけを、もうこれ以上出てこないというところまで、全て書き出します。
例えて言えば、悲劇的な映画や小説は、鬱積していた同類の感情を解放し、私たちの精神を浄化してくれます。
これと同じように、ネガティブな感情は、ジャーナリングで書き出し、客観的に観察することで浄化されていきます。
落ち込んだり、イライラしたり、愚痴を言ったりせずに、日々、高いパフォーマンスを出し続けるための方策になります。
②セルフモニタリング
気になる問題や、自分の行動に対して。
起こった事実、これに伴う感情や思考、自分のとった行動、そして、この時の自分を他者目線から客観的に観察した様子を書き留めます。
自分を客観的にモニタリングすることで、自身のクールなコントロールを探る方策です。
③自分への質問
気になる課題に対し、「どのようにすれば○○できるだろうか?」という質問をジャーナリングの中で自分自身に問いかけます。
この質問を脳にインプットすると、不思議なくらいスルスルと解決のアイデアが出てくることがあるので、おすすめです。
また、すぐには答えは出なかったとしても、脳は自動でこの答えを検索し続けます。
例えば、お風呂に入っている時や、朝のウォーキングの時などに、神のお告げのように、その答えが舞い降りてくることがあるのは、脳の自動思考の機能が働くためです。
この時の質問ですが、例えば「どのようにすれば、いい報酬が得られるだろうか?」と、必ず「どのようにすれば○○できるだろうか?」のテンプレートを使い、これをしっかり自分にインプットするように書き留めます。
ちなみに、質問を例えば、「なぜ、いい報酬が得られないのだろうか?」等、「なぜ?」を使うと、課題が解けない原因や理由や言い訳がたくさん出てきてしまいがちです。
書く時間や量は自由に設定する
ジャーナリングは、自分自身のための時間ですので、書く時間や量は自由に設定することが大切です。
自分にとって最適な時間や量を見つけてください。
プライバシーに注意する
ジャーナリングは、自分自身の感情や思考のありのままの記録です。
そのために、プライバシーに配慮することが大切です。
非常に個人的な情報ですから、他人には見せない前提で書くこと、他人に見せない場所に保管することで、自身の自己観察の精度が高まります。
効果を実感するために
ジャーナリングの効果を実感するためには、継続することが大切です。
毎日どんなことでも、ひと言でも、書き続けることで、自分自身の内面に向き合う習慣が身につきます。
例え、たまたま書けない日があっても、翌日からまた続けて、習慣として育てていきましょう。
また、過去の記録を振り返ることは、それなりに有意義です。
ただ、書く瞑想とも言われる通り、ジャーナリングで重要なのは、今ここに集中すること。
本来の目的は、書いている今に没頭することであって、効果もこれによって生まれてくるものです。
まとめ

ジャーナリングとは、手帳やノートに自分自身の感情や思考を、ありのまま記録する習慣のこと。
ストレス軽減、自己認識の促進、健康的な生活習慣の促進、創造性の向上、認知的な制限の緩和、過去の出来事の整理、精神的な健康の改善等、たくさんのメリットにつながります。
どれも人生に計り知れないメリットを与えてくれる効果です。
この効果を確認し、自分にあった書き方で続けたいものです。



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