聞くとイヤな気がするのは何故だろう
「正しいこと言ってるんだろうけど、なんかイヤな感じ。」──そんなモヤっとした気持ち、誰しも一度は味わったことがあるのではないでしょうか。
それはおそらく、「正論っぽいマウント」が飛んできたときです。
・わざわざ言わなくてもいいことを言ってくる
・正しさ(らしきもの)で“人”をジャッジしている
・相手の状況や気持ちに配慮はまるでない
・むしろ嫌な気持ちにさせて黙らせるのが目的のようにも伺える
つまり、「あなたが間違ってる」「私は知ってる、そして正しい」ということをことさら際立たせてくる。これは“内容”より“語り方”の問題なのでしょう。受け手としては、意見を否定されたというより、人間ごと切り捨てられているように感じるでしょう。
それ言うって、どういう心理か
実はこういう語りをする人の多くは、「正しさ」に依存しています。
・正しいことを言っていれば責められない、仮に責められても言い返せると思っている
・とにかく、“自分の正しさ”を支えにしていないと不安。
・実は、心の奥にあるのは、対話を開いて関係を築くことへの苦手意識かもしれない。
・そして、相手をしているのは、時々間違えてしまうダメな自分の投影の可能性が高い。
・結果、いつも評価やマウンティングで優位に立とうとする
表面上は論理的で堂々と見せていても、内側に自己否定や不安や承認欲求を隠している。相手を否定することで、自分自身を保とうとする意識が透けてしまっています。
つまりは、どういう人か
・いつも“評論家”みたいに周囲を観察している
・感情よりも正解を求める傾向が強い
・共感が苦手、だけど人からは認められたい
こんなタイプの人が放つ“正論っぽいマウント”は、じわじわ場の空気を汚していきます。
そして厄介なのは、その汚された空気を何とかしたくなる周囲の人の気持。それで思わず差し込んでしまう周囲の人々の反論です。
そうやって始まる、反論に次ぐ反論のスパイラル。深まる大気汚染。誰も得をしえない周囲の人々…。
反論合戦に参加した人はもちろん、傍観者を決め込んだ人たちにまで及ぼす「なんかイヤなカンジ」の影響力は絶大です。
イヤな感じスパイラルに巻き込まれない
では、どうしたらこの“イヤな感じ”に巻き込まれずにすむのでしょう?
まず、「ちゃんと聞かなきゃ」「反論したい」と思わないこと。正しさのバトルに付き合わない勇気が必要です。
おすすめの返し方は──
「そうなんだ」
同意も否定もしない、でもシャットアウトでもない。対話の余白だけは残しつつ、自分のペースを保つための魔法の言葉です。
そしてもうひとつ大事かもしれないことがあります。それは、自分も知らず知らず「正論マウント」していないか、と少しだけ振り返ってみることです。語り方のクセって、案外感染しますからね。気をつけましょう。
正しさの使い方を間違えると、誰も得しない。
だからこそ、正しいことを言うときほど、やさしさと余白を忘れずにいたいものです。
そして、モヤモヤした相手には、無理に立ち向かわなくてもいい。ただ、
「そうなんだ」
そう返せたらそれだけで、ちゃんと理性を保って生きていけると思います。
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